監修:日本赤十字社医療センター 血液内科部長 骨髄腫アミロイドーシスセンター長 石田 禎夫 先生

からだの中で起こっていること

多発性骨髄腫は血液のがんです。血液中の白血球の一つである形質細胞が「骨髄腫細胞」というがん細胞に変わり、骨の中で増えていくことで進行します。

血液は骨の中でつくられている

私たちのからだの中に流れている血液は、主に赤血球と白血球、血小板という3つの血液細胞から成り立っています。

この血液細胞はもともと一つの細胞から分裂してつくられたもので、体を支える太い骨の中心部にある「骨髄」と呼ばれる場所で日々、規則正しいスピードで分裂し数を増やしています。やがて、分裂を終えて成熟した血液細胞は骨髄から離れると、血液として全身を駆け巡り、生命活動を維持するために活動します。

「血液は骨の中でつくられている」の説明画像

白血球の一つである形質細胞ががん細胞に変わる

白血球にはいくつか種類があります。そのうちの一つである形質細胞が、がん細胞へ変わってしまう病気が多発性骨髄腫です。形質細胞ががん化すると「骨髄腫細胞」というがん細胞になります。

「白血球の一つである形質細胞ががん細胞に変わる」の説明画像